HYDLIDE3 S.V. [ハイドライド3 スペシャルバージョン] 悪い子の間

 

 「みっ・・・・、見事だ・・・・・・・」

「まさか、この私がやられるとはな。」

「・・・・だがおまえは・・・この私を倒したことを・・・後悔するだろう」

「なに!それはどういう意味だ!?」

「・・・・私ももうすぐ死ぬだろう・・・・、 勇者よ、最後にいいことを教えてやろう。」

 

「このフェアリーランドを想像したのは、この私だ。」

「うぅ、嘘だ!!」

「さすがに動揺は隠せないようだな。だが、残念ながら嘘ではない。」

「わかるか、この意味が。創造主である私が死ぬことは、
フェアリーランドの存在そのものがなくなることなのだ。」

「おまえたちも、フェアリーランドと運命を共にするがいい。」

「グッグッグッウウゥ・・・・、グボア!!」

 

「ここは・・・・・・、どこだ。僕は生きているのか?」

「ここは無の世界。次元の狭間に漂う空白の世界よ。」

「では、フェアリーランドはやはり消滅してしまったのか。」

「・・・・・・・」

「僕の今までの戦いは無意味なことだったんだね。」

「いいえ、あなたは私達の、ううん、フェアリーランドのために一生懸尽くしてくれたわ。」

「しかし・・・・、そのためにフェアリーランドは失われてしまった。」

「ではなぜ私達はこの空間にいるの?不思議が当然だったフェアリーランドはまだ存在するのよ。」

「どこに?」

「あなたの中に・・・よ。目を閉じて。思い出せる?あの美しかったフェアリーランドを。」

 

澄み切った空気、どこまでも続く緑の大地、優しい太陽の光。

楽しかった日々を思いだしているうちに温かい陽差しを肌に感じて目を開けた。

 

「・・・・・・・・・・」

しばらくは声にならなかった。そう、たったいま思い出していたとおりの光景が、
目の前に現実の物となって広がっていたのだ。

「これは夢か?」


「いいえ、これは夢なんかじゃないわ。」

「あなたの思いがこの世界を生んだの。」

「あなたの純粋な心がフェアリーランドそのものなの。」

「信じられないよ」

 

 

勇者の言葉に一人の妖精が答えた

 




「言ったでしょ?不思議が当然ってね。」

 

 


HYDLIDE3 S.V. [ハイドライド3 スペシャルバージョン]
(C)1989 T&E SOFT






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